書く実験の記録

#703 思考と指先のあいだに

書くという行為を通して瞑想を行なっているというように、私の行為を解釈した人がいる。それは多分そう。これは瞑想なのかもしれない。

では、瞑想を公開の場所に晒す理由はなんなのか。そこに意味はあるのか。ないのか。

というようなことを書いている今は、新幹線の中にいる。新幹線の中では音声入力を使うのは難しい。これはキーボードを使って入力をしている。キーボードで入力をすると、音声入力に比べて圧倒的にスピードが遅い。

入力スピードが遅いということをもう少し分解して考えると、頭に思い浮かんだ瞬間と画面上に定着される瞬間の間に、かなりのタイムラグがあるということだ。しかもそのタイムラグは、ずっと一定で遅れるというものではなく、その差は蓄積されてどんどん開いていくわけだ。

逆にいうと、頭に思い浮かんだ瞬間からそれを分解して指の動きに変換、そしてさらに実際に動かす物理的なかかる時間、つまり移動時間とか、そして変換にかかる時間、そういった色々なものがそこにはある。

そうすると、思いついてから入力されるその間に、他の言い回しとか、そもそもこの話題をするべきではないとか、色々と考えてしまう。

「考えてしまう」というとネガティブなニュアンスだが、別にそういうことではなく、どちらもそれぞれ固有の魅力があると思うのだ。

書くことは遅い。だがその遅さによって思考が入り込む余地があり、そこには意味も価値もある。

2025-07-15

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