#823 遠くはっきりとした記憶

遠い記憶と近い記憶について考えてみたいと思う。具体的に何なのかと、例えば最近、子供の頃のことを思い出した。子供の頃の嵐のことを思い出した。どんな場面だったのかという細かいところはさておき、それは昔のこととして、その昔のことであるということとして鮮明に思い出す。鮮明に何度も何度も思い出す昔の記憶。
そしてそれを鮮明であるが、しかし、まだ昔のことであるということもまた、昔のことであるがゆえにきちんと覚えている。
例えば最近やったこと、最近あったことだけれども、最近あったこととしては覚えている。もしくは、最近あったこととして覚えてすらいないことはもちろんたくさんある。すべてのことを覚えているわけではない。そして逆に言うと、最近あったことだとしても、最近あったということ自体を覚えていなければ、それは当然最近あったこととして覚えていないことになるというか、むしろ記憶自体がないわけだから、自分の中でそれがあったかどうかはもはやわからなくて、もはやなかったと言っても過言ではないこと。
まあ、その完全に忘れてしまっているということはさておき、最近であったとしても、曖昧には覚えていることがあるとしよう。その甘い曖昧だが覚えていること。言ってみたら曖昧なことではあるので、最近あったことだけれども、ぼんやりとしか覚えていないわけなんだ。
しかし、昔あったことで、昔のことをはっきり覚えた。はっきり覚えていることというのは、はっきり覚えているからこそ、それが昔にあったことだということはすごく覚えている。
しかし、最近もしくはそれほど昔のことではないものだとしても、例えば数年前あったことだとしても、最近あったことだとしても、最近というか、数年前にあったくらいのことだとしても、曖昧に覚えていることっていうのは正直言って、それが例えば2年前なのか3年前なのかということは覚えていなかったりするし、2年前なのか5年前なのか覚えていなかったりもするし、下手したら5年前なのか10年前なのかわからなかったりするわけだ。
曖昧であるからこそ覚えていないというか、はっきり覚えていることこそ、それがどのくらい昔にあったことなのかを示しているということもまたはっきり覚えている。そして曖昧に覚えていることは、むしろ曖昧だからこそ、それが近かったのか遠かったのかすらわからないというか、これは変な感じだなと思っている。
コメントを残す